この世界の片隅で
大衆音楽研究家の輪島裕輔さんによる時事通信の新譜評で『すばらしい世界』が全国の地方新聞に配信されました。いつどの新聞に載るかはそれぞれの新聞に拠るそうですが、今日秋田の英心の地元、北羽新報に掲載されたようです。
また10月1日から11月30日まで、全国のスーパーで「Relax」が流れているそうです。
スーパー生鮮館TAIGA神奈川8店舗
イオン琉球（イオンドラッグ古島店）沖縄１店舗
チャレンジャー新潟10店舗
おかやまコープ岡山11店舗
ビッグ富士静岡24店舗
たかき山形1店舗
新聞の片隅だったり、スーパーマーケットだったり、どこかで目にしたり耳にした誰かが、気になって聴いてもらえるきっかけになったら嬉しいなと思っています。
このアルバムがみんなの日々の暮らしに寄り添えますよう
『すばらしい世界』に寄せて
9/6に発売になりましたソロアルバム
『すばらしい世界』
熊本に住んで6年、きびきびを始めて5年、コロナになって、その中でこんなソロアルバムをつくりたいってアイディアが浮かんで、時間がかかったけれどようやく完成しました。
こちらのリンクからCD購入、ダウンロード、ストリーミング出来ます。
https://ultravybe.lnk.to/subarashiisekai
こんなアルバムつくりたいっていうアイディアは、自分の好きな熊本のお店を曲にしてアルバムにするというコンセプト。お店のことを歌にして、その店を知らない人でも普通に聴けるように、でもその店を知ってたらもっと楽しめるように作って、それが集まってアルバムになってたら面白いかも。と思ってつくりました。
『すばらしい世界』
1.Ezuko
2.picnic
3.Relax (feat. Mousepeace)
4.パレード
5.トレイントレイン
6.カラスのブルース
7.熱帯魚
8.Pavao
9.サラバ
10.日々日々
11.すばらしい世界
12.ノクターン
ライナーノーツのように、アルバムの曲の紹介をしようかなと思います。
1.Ezuko
江津湖。家の近所、熊本市内に水の湧く湖があります。上江津湖、下江津湖とあって、僕は上江津湖のさらに上、ジャングルっぽい辺りが大好き。
この曲はインスト曲としてちょと前から出来ていてその時からずっと曲名決まらず、録音の時も最初は「maekarano」という名前でした。
5月のアルバムレコーディング最終日の午前中に、あだち麗三郎さんと散歩で江津湖に行ったときに、この曲を江津湖という名前にしたい。と強く思って、Ezukoに。
その後湧水の音をフィールドレコーディングで足して、アルバムの一曲目に。
2.picnic
この曲を、のんびり公園ピクニックとお店のpicnicとかけて作ったときに、このアルバムのコンセプトが生まれた、きっかけの曲です。ピクニックならウクレレかなーと、あだちさんとの録音でバンジョーギターも重ねました。
お店は元ガソリンスタンドの二階にあって気持ち良い風が吹く場所。
3.Relax feat.Mouthpeace
サウナ施設、湯らっくすをテーマに、湯らっくすに限らずサウナ全体のことを歌いました。気持ちが安らぐリラックスな感じの曲、リピートするメロディ、サウナなラップ。ラップはサウナ大好きなラッパーのMouthpeace 潤平くんをフィーチャー。メディテーションサウナとその所作を教えてくれてます。同じメロディだけど1周目と2周目でコードを変えたり、リズムをちょっと送らせてみたり、曲的にもサウナの気持ちよさを表現してみました。
正直、湯らっくすは人気で混み過ぎて他のサウナに行くこともありますが、最近は前より少し落ち着いたかしら、さらに時間帯をずらして入ったりして、入るたびやっぱりサイコーとなってます。楽しみ方、捉え方は自分次第だな。
湯らっくすでPVを撮影したのも良い経験でした。
https://youtu.be/4Jgg6LpFnlQ?si=XewBWCnvBgHhoMVG
4.パレード
熊本に来て最初に作った曲。熊本に来るきっかけの一つに、熊本地震直後にコロリダスでやらせてもらったライブでグッときたから、ということがありまして。そのライブで対バンしたLove Samba DEES。ラブサンがコロリダスの曲をもともとカバーしてくれてたりという縁もあったり、大人数でみんなで歌って奏でてサイコーだなぁと思いました。熊本に来てラブサンの練習に参加してそのまま加入。パレードはラブサン用につくった楽曲です。地震とか大変なことはあるけど人生もパレードも続くよっていう曲。
ニューオリンズ的な楽しさと、サビは坂本龍一をイメージして作ったのを覚えてます。コードは簡単なんだけど、そこからずれるメロディをうたうことで色をつける感じ。
5.トレイントレイン
きびきびと反対側の街の端っこ、藤崎宮の駅の入り口にあるバー、トレイントレイン。マスターのイッセイは東京出身で、地震の後に熊本盛り上げようかなーって熊本に来てトレトレを始めた男。自分のお店を始める前に仲良くなって、きびきびの物件を一緒に見に行ったりもした。お店のスタンスだったりに共通する部分もあって、同じ目線でお店のことを相談しあったりしています。
そんなイッセイの気持ちになりつつ作った曲。
離れたところで暮らす歌でもあり、旅の歌でもあり、自分と重ねるようでもあり。雨上がりの夜にお店やってるかなーって時間に窓の灯りが光っていたのを思い出してつくりました。
6.カラスのブルース
お酒の歌。1人でバーに飲み行ってマスターや隣の人と話すのって良いよねっていう曲。カラスはスペイン語でクエルボ、有名なテキーラです。朝まで飲んだ帰り道に見つけたカラスにブルースを感じる。ラーメンと豚カツの美味しいクマさんの店の歌でもあります。
ブルースなんだけど、ちょっと変わったコード進行で、普通のブルースにはしないぞって感じでつくりました。サビのヘベレケなコーラスが気に入ってます。8ビートとシャッフルの間のようなイントロの米びつドラムがなった瞬間が好きです。
7.熱帯魚
スナック熱帯魚。という名前のバーかなスナックかな。ラブサンで一緒に歌ってるカエちゃんのお店。バイタリティ溢れるカエちゃん、お店も仕事も音楽も飲みも、これからやりたいことの話も、いつもわくわくします。
そんな熱帯魚の熱帯感、ネオン感、昭和歌謡、ラテン感、あやしさをイメージしてつくりました。録音前のデモではアレンジが全然決まってなくて。最初ベースだけで歌ってみたり、転調したり、あやしい間奏や後奏、低いコーラスを入れてみたり、あだちさんのアイディアでどんどん変わりながら楽しい録音でした。吉行慶一郎よっちゃんのラテンエレキギターが重なってグッと締まった。
8.Pavao
熊本くる前からコロリダスで何度も演奏させてもらった、諸国家庭料理PAVAO。地震後にラブサンと対バンしたのもこの店です。PAVAOはポルトガル語で孔雀という意味。熱帯魚から孔雀という、比喩表現ぽいタイトルを並べています。
曲はボサノバのような雰囲気ですが、これもちょっと変わったコード。キーを曖昧にするような感じが個人的に気に入っています。シンプルで飾らないけど美味しい料理をイメージして作りました。
9.サラバ
イマイアキノブさんの詞に、新しく曲をつけたものです。10年以上前にツイッターで見かけたこの詩を良いなーとメモしていて、誰の詩なのかも、曲があることも知らずにいました。一年ほど前にそのメモを見つけ、やっぱり良いなーと思いその時のインスピレーションで歌って出来た曲。熊本の風景や、田舎の郷愁がSaravahというポルトガル語で祝福あれという単語とともに浮かびました。その時にまた調べるも誰の詩かわからなかったのですが、録音後あらためて調べたらイマイさんの作品だと知りました。これは失礼な二次創作だと、アルバムには入れられないかもと思っていましたが、思い切ってイマイさん本人に連絡して曲を聴いてもらったら、とても気に入ってくださり、アルバムでもなんでも使ってと言ってもらい嬉しくてほっとして泣きました。別れの歌と祝福の歌、大好きな曲です。
10.日々日々
好きなお店を集める歌をつくろうと思ってるんだーときびきびでナオくんと話しながら、きびきびの歌は自分で作るよりもナオくんに作ってほしいなーとお願いして出来た曲。初めてラブサンを見た時から、ナオくんのつくる曲や紡ぐ言葉が大好きで、ナオくんは今はラブサンを離れてしまったけれど、熊本で音楽を続けていてくれて嬉しいと思っていて、そんなナオくんの曲をアルバムに入れられて嬉しい。言葉遊びのような詞と季節を歌う最後。ボサノバ風のバッキングを右と左に分けて録音。ラストの1人パートはきびきびの2階で空気感多めに録音しました。
11.すばらしい世界
アルバムタイトル曲。コロナ禍に、熊本市の移住促進PRのCMでつくっていた曲です。大変な世の中ではあるけれど、自分の身の周りの、自然だったり家族や愛する人だったり、に目を向けてみたら幸せって近くにあるよなーという歌。オーシャンゼリゼとOn the Sunny Side of The Streetを足したようなイメージでつくった僕のワンダフルワールド。繰り返すメロディにありふれた言葉。
12.ノクターン
シンプルなラブソング。ノクターンというのは夜想曲という意味です。夜に想う曲。去年の夏秋田で、アルバムを意識せずにつくった曲でしたが、作品の最後が静かなラブソングって良いなと思って入れました。サビで転調してからキーが上がってAメロで終わる。くるりのBaby I Love Youが好きで、サビを始め別の言葉にしてたけど、ここは思い切ってI Love Youだと繰り返してます。
以上、楽曲とそのお店の解説でした。
江津湖の朝から始まって昼になりサウナ入ったり夜に飲み歩いて次の日も飲んで最後はおやすみなさいで終わる、一泊二日のアルバムのような。
暮らしにとけこみながら、日々を照らし、聴いてくれる人のそばに居れたらいいなと思ってます。
アルバムジャケットのイラストは奥村門土(モンドくん)。彼の描く似顔絵も猫の絵も好きだけど、風景画が好きで、モンドくんにきびきびのある路地を描いてほしくてお願いしました。
イラスト以外のアートワークは志保ちゃん。歌詞カードなども良い感じに仕上げてくれました。ありがとう。
今回のアルバムのプロデュースと録音エンジニア、ミックスエンジニアに加え、ミュージシャンとして米びつドラムやサックスなども演奏して頂いた、あだち麗三郎さん。
あだちさんいなかったら完成がもう少し延びてしまっていたかも、、完成しなかったかも、、本当にありがとうございました。
あだちさんドラムに、録音にも参加してくれたウッドベースのぽんちゃん、ギターのよっちゃん、ピアノの泰介さんを加えたバンド編成でアルバムのリリースライブをやります。
10月5日の木曜日、渋谷の7th Floor。
しみずけんたバンドとしての初ライブ。大好きなワダマンボ + アンドウケンジロウさんも一緒です。是非とも遊びに来てもらえたら嬉しいです。
久しぶりなみんなにも会えたらいいなあ。
http://shimizukenta.net/live.html#live2023-10-5
ニューアー写
新しいアルバムに合わせてアー写も新しくしました。
白川の河川敷で撮りました。
昨日マスタリングを終え、音的には完成した新しいアルバム。
プロデューサー、レコーディング&ミックスエンジニアのあだち麗三郎さん、マスタリングエンジニアの風間萌さんと、出来たての音を武蔵小山商店で聴き、この時間が一番幸せだなーと美味しいお酒を飲みました。
武蔵小山商店は熊本に来る前にお世話になっていたお店。店主のよっちゃんは同い年で、コロリダスの作品でもギターを手伝ってもらっていて、今回のアルバムにも二曲参加してもらっています。
新しいアルバムを聴き終えユーミンが流れた時に、なんだか自然に繋がって聴こえたことに感動してグッときました。
異端児の城
京都と福井に小旅行へ行ってきた。
先月、ピアニストの小西英理さんが亡くなった。
コロリダスの2ndアルバムに参加してくれたり、チャンキー楽団でも一緒に活動してた、尊敬する素晴らしいミュージシャンだった。
突然の事で、悲しさもついてこないような気持ちになった。
その訃報をきいた日と次の日に、久しぶりの自分のライブが予定されていた。生きること死ぬことってなんだろうと考えながらライブをした。ライブってLIVE 生きるって事でもあるなー、とか。いろいろあるけど自分の人生は続くよなー、とか。愛を抱きしめてパレードは続くんだって、自分の曲を噛み締めながら歌ったり。
そのライブで一緒だったバウロン奏者のトシさん。将棋とサウナが好きなところが自分と同じだ。今度京都でサウナ入って飲みながら将棋指したいねーなんて話しをした。
その時、マンドリンの太郎の話になった。
自分と同じくらいの時期に京都の山奥に引っ越して、遊びに行くねーなんて話してたけど、遠すぎて遊びに行けないまま何年も会ってなかった。
太郎に会いに行ってみよう、と思った。
チェロのヨース毛さんも山を越えた福井県に住んでるらしい、会いたいな。
と、なんだか衝動的に3人を巡る旅に出かけてきた。
みんなとじっくり話しながら、いろいろ考えた良い旅だった。
青谷明日香さんの「異端児の城」という曲が大好きで、聴くとなんだかグッときて涙が出そうになる。
かまぼこ板にしか興味のない男の子の歌。
自分の好きな道をとことん突き進めよっていう
それぞれの人生を肯定するメッセージが刺さるのだ。
この曲を聴くといつもコロリダスのベーシストぽんちゃんが頭に浮かぶ。
鹿児島出身でウッドベースを弾いたり主にみんなの誕生日を祝いながら暮らしてる。
来月久しぶりに鹿児島で一緒にライブをする。楽しみだな。
くまもとぐらし
こちらのブログ、全然更新していませんでしたが
熊本に来てもうすぐ5年になります。
きびきびを始めて4年目、（といってもここ2年はコロナで休んだりすることも多かったですが）、お店をやりながら音楽家として生きています。
ちょっと前ですが、熊本市の移住促進のＣＭに音楽を提供させていただきました。
『素晴らしい世界』という曲。
いろいろ大変な世の中だけど、自分の身の回りに目を向けてみると小さな幸せがたくさんあって、家族であったり、お客さんであったり、太陽がポカポカ気持ちよかったり、なんてそんなことを歌った歌です。
こちらのＣＭに移住者の先輩として出演もしています。
「都会と田舎のバランスがちょうどいい」「水が美味い」などわりとオーソドックスなことを言ってるのですが、電車の中でギターを弾いて歌っているせいかPVのような映像になっています。
2018年まとめ(お店編)
2018まとめ(お店編)
音楽活動と並行して、今年は自分にとっての新しいライフワークとなる
路地裏音楽酒場 きびきび をスタートさせました。
7月にプレオープン、8月15日に本オープンしたのでまだ始めたばかりですが、なんだか随分前からずっとやっているような感覚になってます。
オープン直後にはギターの中西さん、
11月にはハッチさんに、ライブもして頂きました。
お店では毎日新しいたくさんの出会いがあります。
好きな音楽を聴く機会や、新しい音楽に触れる機会が増えました。
自分の中で音楽活動と店主活動がお互い良い感じに作用しあっている感覚を持っています。
2019年も良い両立が出来たらなと思っています。
みんなが楽しくお酒を飲めるお店として、末長くずっと続けて行きたいと思ってます。
これからもよろしくお願いいたします。
